鋼材形状
ポールの自由度を広げた新たなカタチ “長円断面”
長円断面構造材は、円断面や長方形断面に比べ、構造材に加わる水平力(風荷重)を軽減することが出来ます。水平力(風荷重)が鉛直力(重量)に比べ数倍大きい標識柱などでは、水平力を軽減できる長円断面の梁が非常に有効です。また長円断面の柱は、歩道の狭い道路に柱を建てる際に、道路に平行して太く、歩道側には細くなります。そのため、設置箇所の自由度を広げることができ、さらには内蔵機器を配置しやすいといった利点も兼ね備えています。
デザインの領域を広げる「温間スピニング製法」
「温間スピニング製法」は、鋼管を加熱しながら、加工ロールによりテーパー状に絞り出し、鋼管の断面性能を損なうことなく、テーパーポールを作り出す製法です。応力のかかりやすい開口部や、基底部の断面等、必要強度に対応した直径・肉厚が設定可能です。1本のテーパー柱に対してテーパー率に変化を加えることで、段付形状や逆テーパーなどの自由なテーパーデザインが製作可能です。
強度を高め貼紙を防止する「ストライプ鋼管」
鋼管表面に細かい縦溝をつけたストライプ鋼管は、ポール本体との二重構造により強度を高めるとともに、貼紙の接着面積を減らし剥がれやすくするメリットがあります。
鋳鉄製品
鋳鉄を用いることにより、一般鋼管では製作できないような形状・模様・鋳出し文字を施すこと、材料の板厚を部位ごとに変えることで細径化・軽量化につなげることが可能となります。北海道平取町の実績(写真)では、鋳鉄のみを構造体としています。アイヌの伝統が色濃く残る地域として知られる二風谷コタンのアイヌ文様を克明に反映させるため、3Dプリンターで直接積層した砂型を用いて鋳造する方法「ダイレクトモールディングプロセス」を採用し、繊細な意匠を実現しました。
※「ダイレクトモールディングプロセス」は株式会社木村鋳造所様の保有技術となります。